手掌多汗症

手掌多汗症とは

手掌多汗症
手掌多汗症
多汗症は、腋の下、手のひら、足の裏、頭部などに異常に発汗する病気です。このうち、日常生活をするうえでいろいろな障害をもたらすほど手のひらに発汗するのが、手のひらの多汗症です。医学的には「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」と呼び、ひどい場合には治療の対象となる疾患です。手掌多汗症の患者さまが治療を受け始めるのは10代から30代の人が多いのですが、本人には意識できない幼少期から発症するケースも多いので、ご両親は注意して観察してください。発症に男女差は認められていません。

症状

手のひらの多汗症は本人にとっては非常につらい状態のため、親や周囲の人に相談をしても「汗っかきの体質」ということで片付けられてしまいます。治療を受けることなく悩みながら成長していくケースが多いようです。そのため、性格が消極的になる、集中力が低下するなどの精神的な負担も背負い込むことになります。なお、手のひらの多汗症は腋臭(わきが)とは全く違う病気で、治療法も異なります。

・手を動かすと汗が飛び散る
・教科書やノートが濡れてしまう
・握手ができない
・手が滑って物を落としやすいなど

原因

多汗症の原因はまだはっきりとは解明されていませんが、交感神経(自律神経のひとつで、新陳代謝を活性化する神経)の機能亢進の状態が続くことで汗を分泌する腺(エクリン腺)が活性化されて、多量の汗が分泌されます。なお、精神的刺激や緊張がそれほど強くなくても発汗するのが手のひらの多汗症(手汗)の特徴です。一般的に寝ているときの発汗量は少ないようです

治療法

治療法

【手術方針】

四谷メディカルキューブでは、内視鏡手術による胸部交感神経遮断手術(ETS手術)を行っています。 当院での手術は以下の2点の考えが原則となっております。
① 手汗を確実に減らすこと
② 患者さまの負担を減らすこと

【手のひら多汗症の内視鏡手術(ETS手術)】

手術は、腋の下の皮膚を2~4ミリほど切ってカメラを胸腔(肋骨で囲まれたスペース)に入れ、モニター画面で胸のなかを見ながら、背骨の近くにある交感神経の束を見つけて切断します。左右両方の交感神経切断が必要です。ETS手術は、代償制発汗という副作用が発生するリスクを伴っています。しかし、交感神経を正しく遮断しなければ手汗の量は変わりません。当院では確実に手汗を減らす手術(T3、T4遮断)を実施しております。 「T3だけでは駄目なのか?」というご質問を頂く事がありますが、T3遮断後、万が一手掌多汗症の再発があった場合、手術後の癒着でT4の遮断が難しくなるというデメリットがあります。当院としては「T3のみの遮断」と「T3、T4同時遮断」を比較した場合、代償性発汗のリスクは「ほぼ変わらない」と考えています。 多汗症内視鏡手術の手術時間は、両側で10分程度です。当院の場合、片側で3ミリの傷を2ヵ所作って手術をするため、傷あとは手術直後から目立ちません。また傷は極めて小さいので、手術後の痛みを訴える患者さまはほぼいません。傷が小さく、手術時間が短いため、患者さまの身体的負担が軽く、手術の当日に帰宅できて翌日から普段の生活に戻れます。

【手術の副作用について】

適切に行われた多汗症の内視鏡手術(ETS手術)のあとは、手のひらの汗は確実に少なくなります。それと同時に、多くの場合は腋の下や首の汗、場合によっては顔面や頭部の汗も少なくなります。ただし、発汗は体温を下げる効果を持っているので、多汗症手術後に汗が少なくなって首や顔が暑く感じられるという人がかなりいます。また、多汗症手術後に胸や胴や大腿部の汗が多くなったという人が90%います。これを代償性発汗と呼んでいます。多汗症手術後の代償性発汗の程度は個人差が大きく、どの程度の代償性発汗が出るかを手術前に予測することは不可能です。しかし、起きている間はずっと発汗している多汗症と違い、気温が高い時や運動時の発汗が多くなるだけなので、いろいろな工夫をすることで対応できます。

手術までの流れ

手術までの流れ
手術までの流れ

1外来初診

お電話またはwebにてご予約をお取りください。
多汗症の程度を診察して適切な治療法を決定します。 まずは同じ症状をもつ患者さまに多汗症とその手術について合同の説明をさせていただきます(約20分)。その後、順次お一人ずつに診察時間を15分程度とり、症状の診察と充分なご説明をさせていただきます。手術が必要と判断された場合には、手術日を決定して、その日のうちに術前検査と麻酔科診察をします。 初診時には検査を含め2~3時間を要しますので予めご了承ください。

2手術

手術当日に来院していただき、そのまま手術となります。 手術時間は左右両側を施行したとしても計10分程度です。麻酔の準備と術後の覚醒時間をいれて、手術室の滞在時間は40分ほどです。 麻酔は全身麻酔で行います。手術後は、宿泊室にて4〜5時間程度休んでいただいてからの帰宅となります。 約40%の方が1泊入院されます。

手術費用(概算)

手術費用(概算)
手術費用(概算)

腹腔鏡下交感神経節切除術

入院予定期間3割負担概算金額
日帰り~1泊2日 13~14万円

※保険の負担割合は患者さまによって異なります。
※保険診療のため、高額療養費制度の対象となります。

初診外来予約

以下の内容をご確認頂き、ご承認のうえ次のページへお進みください。

初診当日は同じ症状をもつ患者さまに多汗症とその手術について合同の説明をさせてい ただきます。合同で説明する関係上、来院時間に遅れた場合は説明・診察を受けられない可能性があります。

手術が必要であると判断された場合、初診時に術前検査と麻酔科を受診していただきま す。その場合、1日かかることもありますので余裕を持ってご来院ください。

未成年の患者さまは、初診時に保護者の同伴が必須です。

予約時間の15分前に1階受付までご来院ください。

初診当日は保険証をご持参ください。(ご利用のある方のみ、お薬手帳と心臓のペースメ ーカー手帳をお持ちください。)

ご希望の日時で予約がとれない場合、連絡をさせていただくことがあります。