腹壁瘢痕ヘルニア

診療のご案内


四谷メディカルキューブでは、腹壁瘢痕ヘルニアの治療に力を入れています。
腹壁瘢痕ヘルニアの修復には、メッシュを使用した手術が必要となることが多いです。手術後にはメッシュ感染や慢性疼痛、そして再発などが問題となります。手術レベルは外科医の技量に大きく影響され、専門知識や技術が求められるため、対応できる医療機関が限られています。

<電話相談のご案内>
腹部(鼠経、臍、腹壁瘢痕)ヘルニアについて、無料電話相談を実施いたします。
気になる症状のある方、お悩みがある方は、ぜひ、この機会に!
電話相談実施日 :毎週水曜日 19時~21時
事前連絡、予約等は必要ございません。ヘルニア担当医師 今村が対応いたします。
直通電話番号:03-3261-0405 ※通話中の場合がございますので予めご了承ください。


特色


1. 治療方針
年齢、性別、腹部手術歴の有無などを考慮し、患者様に最適と考えられる手術を選択します。

2. 治療実績
ヘルニア手術の担当医 今村清隆は、日本ヘルニア学会で評議員等を務めるスペシャリストです。また、ヘルニア領域で⽇本内視鏡外科学会の技術認定を取得しています。2018年から最新の手術法であるeTEP法による修復術を開始し、これまでに50件を超える実績と国内外での発表も多数あります。安全なeTEPによる修復術の普及を目指して日々活動しています。
患者様の状態に応じて(手術を受ける患者様の御希望も考慮)手術方法を選択します。
ご自身がどの手術が適しているなどについては、受診時に患者様の状態を確認し、手術方法をご提案します。

3. 手術について
腹壁瘢痕ヘルニアの手術は、患者さまの体格や性別、年齢によって手術方法や使用するさまざまなメッシュを使用します。
2泊3日の入院で予定していますが、術後の経過によって若干延長することがあります。



外来受診される方へ


当院は完全予約制です。
お電話にて消化器外科(腹壁瘢痕ヘルニア)の外来予約をお取りください。
予約番号:03-3261-0430(受付時間9時~17時/日・祝除く)

 

 

 

腹壁瘢痕ヘルニアとは 


ヘルニアとは、体の組織や臓器が本来あるべき場所から飛び出てしまうことです。腹壁瘢痕ヘルニアは手術の傷がうまく治癒せずに、お腹に力を入れると傷のところを中心に盛り上がって痛みや違和感を生じるものです。手術で切った皮膚は治って見えても、その内側の筋膜という丈夫な組織がくっついていないので、腹圧をかけると腸などの内臓が皮膚のすぐ下まで出てきます。
開腹術後の10%ぐらいの方に発生すると言われていますが腹腔鏡術後にも認めます。治すには手術が必要で、日本では1万件ほどの手術が毎年行われています。
経過観察すると徐々にヘルニアが大きくなって症状が強くなることや、嵌頓(かんとん)という腸が脱出したまま戻らず緊急手術が必要になることもあります。

 

 


特徴的な症状


・立位で膨隆がみられ、仰向けの状態では膨隆が消失する
・大きなヘルニアでは咳や排便、排尿の際にお腹に力をかけにくく、腰痛を伴う

 

 

原因


手術の際に正しく閉鎖してもうまく治癒せずに、瘢痕ヘルニアになることがあります。その原因は様々言われていますが、年齢、糖尿病、肥満などのほか、手術後の傷が感染したり、栄養状態が悪かったりと多様です。明らかな原因がなくても発生することがあります。 

 

 

 

検査・診断


基本的には問診と視診、触診を行います。
診察だけでは腹壁ヘルニアの正確な部位やお腹の中の状態を判断できないため、超音波(エコー)検査やCT検査などの画像検査を行い、より詳細に状態を観察してから、診断を確定します。

当院での治療法


非常に小さいヘルニアに対しては切開法で行いますが、術後の感染率を減らすために基本的には内視鏡手術を採用しています。小さなヘルニアやメッシュ留置の希望がない場合を除いて、再発予防のためにメッシュを使用しています。
手術方法は、受診時に患者さまと相談しながら決めていきます。

<手術方法選択のポイント>
内視鏡での手術方法は、大きく分けてIPOM法(お腹の中にメッシュを入れる方法)とeTEP法(お腹の壁の中にメッシュを入れる方法)の2つがあります。どちらの手術が優れているかどうかは、以下がポイントになります。

1. IPOM法の方が手術時間が短く、操作は容易であるが術後疼痛が強く、長期的なメッシュと腸管の間に起こる癒着による合併症(瘻孔など)のリスクがある

2. eTEP法の方が手術時間が長く、難易度は高いが、術後疼痛は軽く、長期的なメッシュによる合併症が少ない。

3. 年齢や性別、基礎疾患の有無やその種類、既往手術の内容など、手術を受ける側の要因を考慮した手術方法を選択する。

 

入院予定期間


2泊3日
※術後の状態によっては、延長する場合もあります。

 

手術費用(3割負担概算金額)


開腹法:120,000〜140,000円
内視鏡手術:150,000〜170,000円
※高額療養費制度の対象です。別途、差額室料がかかります。

 

 

手術までの流れ


1. 予約お申し込み
お電話にて消化器外科(腹壁瘢痕ヘルニア)の受診予約をお取りください。
予約番号:03-3261-0430(受付時間9時~17時/日・祝除く)

 

2. 外来1回目
診察をして、手術を行うために必要な各検査を行います。
(次回の外来で検査を行う場合もあります。)
検査結果をもとに、患者さまにとって最適な治療方法をご提案させていただき、手術日を決定致します。

 

3. 外来2回目
担当医師より、手術術式や手術に伴う合併症などについて詳しくご説明致します。
また、麻酔科医師から麻酔方法などについて説明をさせていただきます。

 

4. 手術
手術当日に入院していただきます。
ヘルニアの状態によりますが、手術時間は約2−4時間前後、麻酔の準備と術後の覚醒時間をいれて手術室の滞在時間は3ー5時間程度となります。

 

5. 手術後の流れ
退院してから1〜2週間後、3〜6ヶ月後、1年後に外来で診察をします。
*状態や希望に応じて診察や検査(CT検査)を行います。

 

 

 

その他疾患について


当院では、腹壁瘢痕ヘルニアの他に、以下疾患も取り扱っています。
・鼠径ヘルニア
・臍ヘルニア
・閉鎖孔ヘルニア 

 

 

 

担当医師


四谷メディカルキューブ 外科・内視鏡外科
今村 清隆(Kiyotaka Imamura)

<資格>
⽇本外科学会外科専⾨医
⽇本内視鏡外科学会技術認定医
⽇本消化器外科学会専⾨医
⽇本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
ロボット⽀援鏡視下⼿術認定資格
日本内視鏡外科学会 縫合・結紮講習会講師
がん治療に携わる医師を対象とした緩和ケアに関する研修終了

<所属学会>
⽇本外科学会
⽇本内視鏡外科学会(評議員)
⽇本ヘルニア学会(評議員/国際委員/ガイドライン委員会レビュー委員/保険診療委員会委員)
⽇本消化器外科学会
⽇本医学教育学会
⽇本臨床外科学会
⽇本ロボット外科学会
European Hernia Society (EHS)
Asia Pacific Hernia Society (APHS)
Endoscopic and Laparoscopic Surgeons of Asia (ELSA)

 

施設案内


四谷メディカルキューブは、外来診療やきずの小さな手術、人間ドックを実施している医療機関です。
PET/CTをはじめとした各種検査や、各分野の専門医が身体に負担の少ない治療にこだわり、診療を行っています。

〒102-0084
東京都千代田区二番町7-7
・JR中央線 四ッ谷駅 麹町口より徒歩5分
・東京メトロ 丸ノ内線 四ッ谷駅 1番出口より徒歩6分
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