鼠径ヘルニア

診療のご案内


四谷メディカルキューブでは、鼠径ヘルニアの治療に力を入れています。
鼠径ヘルニアは、中高年(50歳代~80歳代)と言われる年代に多い病気ですが、乳児から高齢者まで幅広い年代に発症する病気でもあります。
基本的な治療は手術となり、手術レベルは担当した外科医の技量に大きく影響されます。人工被覆材(いわゆるメッシュ)を使用する手術が基本であり、メッシュ感染や慢性疼痛、そして再発が問題となります。こういった合併症は、術者の技量や施設の感染防止対策のレベルに依るところが大きいです。
したがって、鼠径ヘルニア手術を受ける病院を選ぶ際は、適切な知識と技術をアップデートしている外科医がいる施設を選ぶことが重要です。

<電話相談のご案内>
腹部(鼠経、臍、腹壁瘢痕)ヘルニアについて、無料電話相談を実施いたします。
気になる症状のある方、お悩みがある方は、ぜひ、この機会に!
電話相談実施日:毎週水曜日19時~21時
事前連絡、予約等は必要ございません。ヘルニア担当医師 今村が対応いたします。
直通電話番号:03-3261-0405 ※通話中の場合がございますので予めご了承ください。


特色


1. 治療方針
年齢、性別、腹部手術歴の有無などを考慮し、患者様に最適と考えられる手術を選択します。

2. 治療実績
鼠径ヘルニア手術の担当医 今村清隆は、日本ヘルニア学会で評議員等を務めるスペシャリストです。また、ヘルニア領域で⽇本内視鏡外科学会の技術認定を取得しています。患者様の状態に応じて(手術を受ける患者様の御希望も考慮)手術方法を選択します。

3. 手術について
鼠径ヘルニアの手術は、患者さまの体格や性別、年齢によって手術方法や使用するメッシュが異なります。四谷メディカルキューブでは、再発や合併症を防ぐため、様々な手術方法にも対応しています。術後に痛みが出た場合などに迅速に対応できるよう、1泊2日の入院をお勧めしていますが、忙しくて時間がない方には、日帰りで手術をお受けいただくことも可能です。



外来受診される方へ


当院は完全予約制です。
お電話またはwebにて消化器外科(ソケイヘルニア)の外来予約をお取りください。
予約番号:03-3261-0430(受付時間9時~17時/日・祝除く)
▶web予約はこちら(初診のみ)

 

鼠径ヘルニアとは 


ヘルニアとは、体の組織や臓器が本来あるべき場所から飛び出てしまうことです。そして、鼠径部と呼ばれる足の付け根より少し上の部分から発生するヘルニアのことを鼠径ヘルニアと言います。鼠径部には鼠径管という管があり、男性では精管や血管が、女性では子宮を支える靭帯が通っています。その鼠径管の入り口や途中から筋肉や筋膜が弱くなったことが原因で、腸管が脱出するのが鼠径ヘルニアです。放置すれば徐々に大きくなったり脱出した腸管が戻らなくなったりすることがあり嵌頓(かんとん)と言います。嵌頓すると場合により腸が壊死してしまうこともあり緊急手術が必要となることがあります。現在の症状を取るため、また、将来にヘルニア嵌頓を起こさないために手術を受けることが望ましいと考えます。


特徴的な症状


・立位で膨隆がみられ、仰向けの状態では膨隆が消失する
・長時間の歩行や立位で違和感や痛みとして感じる

 

原因


胎児期(お母さんのおなかの中にいるとき)に男性であれば睾丸、女性であれば子宮を支える靭帯が鼠径管(筋肉が重なり合ってできた筒状のすき間)を通り陰嚢や恥骨結節に落ち込む際に形成される腹膜鞘状突起(鼠径管内に嚢状に脱出したもの)の開存、コラーゲン代謝異常、骨盤の解剖の相違、遺伝的素因が原因として現時点では考えられています。

 

検査・診断


基本的には問診と視診、触診を行います。
診察だけでは鼠径ヘルニアの種類を特定できないため、超音波(エコー)検査やCT検査などの画像検査を行い、より詳細に状態を確認してから診断を確定します。

 

当院での治療法


鼠径ヘルニアは薬で治療できず完全に治す為には手術が必要です。腹壁の弱くなったところを メッシュ(人工膜)を当てて補強する方法と、縫い縮めて補強する方法がありますが、メッシュを使用する方が再発の減少につながります。メッシュを用いる方法は現在最も行われている方法で、当科でもこの方法で行っています。メッシュを用いて修復する方法は、下の2種類があります。

・鼠径部切開法
・腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術 

私たちは、3カ所の小さな傷から手術を行うので術後の社会復帰までの時間が短いと考え腹腔鏡手術を第一選択としています。前立腺手術の既往がある方や、心肺機能の面で全身麻酔に耐えられない持病のある方には鼠径部切開法を行っています。また腹腔鏡手術で開始しても、癒着等で困難な場合には術中に鼠径部切開法に変更いたします。

 

入院予定期間


1泊2日(日帰りも対応しています。ご相談ください。)
※術後の状態によっては、2泊3日となる場合もあります。

 

手術費用(3割負担概算金額)


鼠径部切開法(片側):8~9万
腹腔鏡手術:15~16万
※保険診療のため、高額療養費制度の対象となります。

 

手術までの流れ


1. 予約お申し込み
お電話にて消化器外科(ソケイヘルニア)の受診予約をお取りください。
予約番号:03-3261-0430(受付時間9時~17時/日・祝除く)
▶web予約はこちら(初診のみ)

 

2. 外来1回目
診察をして、手術を行うために必要な各検査を行います。
(次回の外来で検査を行う場合もあります。)
検査結果をもとに、患者さまにとって最適な治療方法をご提案させていただき、手術日を決定致します。

 

3. 外来2回目
担当医師より、手術術式や手術に伴う合併症などについて詳しくご説明致します。
また、麻酔科医師から麻酔方法などについて説明をさせていただきます。

 

4. 手術
手術当日に入院していただきます。
通常、手術時間は約1時間半前後、麻酔の準備と術後の覚醒時間をいれて手術室の滞在時間は2時間程度となります。

5. 手術後の流れ
経過が順調なら翌日退院ができる見込みです。ただし、合併症が起きると入院期間が延びることがあります。手術当日から歩行が可能です。手術翌日からシャワーを浴びることやデスクワークが可能です。術後3週間程は再発予防のために強い腹圧(強いいきみや重たい物を持つなど)を避けるようにしてください。

術後1−2週後に外来診察時に異常なければ治療終了となります。症状や異常がある方は外来を継続いたします。
その後も何か心配ごとがございましたらいつでも御連絡ください。

 

その他疾患について


当院では、ソケイヘルニアの他に、以下疾患も取り扱っています。
・閉鎖孔ヘルニア
・臍ヘルニア
・腹壁瘢痕ヘルニア、白線ヘルニア、半月状線ヘルニア

 

担当医師


四谷メディカルキューブ 消化器外科
今村 清隆(Kiyotaka Imamura)

<資格>
⽇本外科学会外科専⾨医
⽇本内視鏡外科学会技術認定医
⽇本消化器外科学会専⾨医
⽇本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
ロボット⽀援鏡視下⼿術認定資格
日本内視鏡外科学会 縫合・結紮講習会講師
がん治療に携わる医師を対象とした緩和ケアに関する研修終了
NPO法⼈ 卒後臨床研修評価機構訪問調査者

<所属学会>
⽇本外科学会
⽇本内視鏡外科学会(評議員)
⽇本ヘルニア学会(評議員/国際委員/ガイドライン委員会レビュー委員)
⽇本消化器外科学会
⽇本医学教育学会
⽇本臨床外科学会
⽇本ロボット外科学会
European Hernia Society (EHS)
Asia Pacific Hernia Society (APHS)
Endoscopic and Laparoscopic Surgeons of Asia (ELSA)

 

施設案内


四谷メディカルキューブは、外来診療やきずの小さな手術、人間ドックを実施している医療機関です。
PET/CTをはじめとした各種検査や、各分野の専門医が身体に負担の少ない治療にこだわり、診療を行っています。

〒102-0084
東京都千代田区二番町7-7
・JR中央線 四ッ谷駅 麹町口より徒歩5分
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